外国人看護師が活躍するために

日本での人材不足の影響を解消するために、外国人看護師が日本で働けるチャンスが増えているものの、実際には現場で働いている姿はあまり見かけられません。コミュニケーションの問題などで現場からの不安の声があることに加えて、資格取得の困難さや労働条件の厳しさなどが影響しているからです。外国人看護師の需要が伸び悩んでいる状況があるものの、日本としては受け入れる人材をうまく活用して医療や介護の質を向上させるように努めていく必要があるでしょう。

外国人看護師が活躍しやすい働き方としては、主な候補が2つ考えられます。1つはもともと人材が不足しており、確保が急務になっている現場で働いてもらうという方法です。訪問介護の現場が、その中でも筆頭になるでしょう。人材が不足しているので、とにかく採用してみて、現場での働きぶりを判断してみると即戦力になる可能性があります。そうやって信頼できる人材だけを集めていけば、採用する側としても助かるはずです。もう1つは、語学力が必要とされる現場での外国人看護師の起用であり、海外旅行客などが多い地域の病院で採用することによって、現場対応を円滑化できる可能性が考えられます。ただし、いくら語学力が必要とされるケースとは言え、日常的な日本語の理解力はカギとなるでしょう。そこで、外国人患者への対応を専門にしたエスコートナースや、海外旅行客を相手にするツアーナースとして働いてもらうことがベストかもしれません。

エスコートナースやツアーナースを採用している医療機関は少ないものの、国際化社会を考えると、語学力に優れた看護師や外国人看護師の存在は必要不可欠になるのではないでしょうか。